虹の書斎

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雨の夜と虫の声


シャンパシャンとベランダや外壁を打ち付ける雨粒の音が、また少し強まった。

しっかりとした降雨。

ランダムな雑音具合が気分を穏やかに鈍く沈めて、

窓を開けると、雨の匂いとひんやりした高い湿度の外気が入ってきた。

あまりにも暑くて、厳しい晴れが続くばかりというのは勘弁して欲しいけれど、

8月の半ばを越えても、ずっとこんな涼しめの陽気のままで、

ここまで夏らしくない雨続きというのも何だか異様に思える。

今月晴れた日はあったかな…その記憶がない。

 

リン…リン…リン…リン…リン…

どこかで優しい虫の声がしている。

やや肌寒い日が続いているし、もう気分は秋の風情だな…

などと、少し心がポヨンとしていたら、

曖昧な視線の先に、部屋の壁を歩く虫の姿が。

小さいけど意外に早く動く、イヤだのぉ…

何かなと思っていると、

その虫から美しい音が響いてきた。

 

歩いたり止まったりしているその虫の方へと近づいて、よくよく姿を見てみると、

小さなコオロギっぽい。

でも音がコオロギよりも優しいし間隔が違っている。

何々コオロギみたいな亜種なのかな…

小さくてキレイな音がリン…リン…リン…

その途端にカワイイなぁと心変わりするのだから、

我ながらゲンキンなものだ。

 

細やかな音の振動が心の芯に届くように癒し、

深いところからホッと安堵感が生まれて、ため息をつく。

どうして虫の声はこんな風に深くなだめてくれるのだろうか。

優しい…落ち着くなぁ…と気持ちのいい静かな時間。

外の夜の雨の鎮静する気と相まって、

なんとも安らかで、ヒンヤリと夏らしくない終戦記念日の夜。

お盆でこちら側に来ているご先祖さん達も、

しばし虫の声に聴き入ったりしているのかな。

 

 

馨公