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虹の書斎

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赤い彼岸花

彼岸花

この花を田の畔や道端にふと見かけると、

おもむろにそばに寄って、しゃがんで、

しばらくの間ずっと…じーっと見つめ続ける。

なにか気になり、惹きつけられるのだ。

胸の奥の方がジリついて、離れがたい気持ちが募る。

 

白い、白っぽい花色のものも意外にちょこちょこ見かけるけれど、

ぼくの中で彼岸花は、やっぱり赤く咲いている。

まれに見る長いしべが、あちこちに弾け散らかって、

葉をつけずにまっすぐ伸びる茎に、突然飛び散るように赤い花が咲く姿には、

どこか人をギョッとさせる際どさと、

毒を秘めるような強さを感じる。

 

お彼岸の時期に血の色の花を咲かせ、

曼珠沙華の別名をもち。

天使とかのスピリチュアルで明るめな世界とは異なる、

御仏と霊魂、あの世…を帯びるイメージがつきまとう。

 

このイメージは、いつの間にかサブリミナルに心に定着した物語のせいなのか、

それとも人の深層心理において、

まさにあの世に符合するシンボルの花だからなのか。

いずれにせよ、此岸と彼岸の境い目で生きていると思わせる彼岸花は、

独特の空気感を田園風景に煙り立たせて、

毎年一つの秋の訪れを、鮮やかな赤で知ろしめすのだ。

 

 


ずっとじっとそばにいて、艶やかに立つ花たちに耳を傾ける。

彼岸の景色を喚起する花。

…どうだろうか。

聞こえてくる声はでも、

そんなおどろおどろしいトーンのものではない気がする。

 

マイナスをプラスへ向けるような、

プラスをイーブンにするような。

この深いところで調整されるような、不思議な感覚は何なのだろう。

「まずはバランスをとってから、さぁ話そうよ」

と促されるみたいな、

微かにキラキラした質感が、心に降り始める。

 

ちょっと話し始めたくなるような、

ハートを開いて気らくに会話しよう…と誘われるみたいに。

そんな、弾みのある気分になってくる。

そばに寄って心を向けてみれば、

先入観やイメージとはだいぶ異なる快い疎通。

話好きで軽やかな心根の花なのだろうか。

 

もしかして、彼岸花に惹かれ引き寄せられたのは、

ホントはぼくの方が話をしたかったから?

彼岸花にはそんなぼくの心の奥の声が聞こえて、

耳では感知できないくらいの小さな声で呼びとめ、

話しかけてきてくれていたのかな。

本当のところは…そういうことなのかもしれない。

 

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よしたか

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